2020/10/30 13:01
Q. 服作りの経験もあるという木梨さんのルーツを教えてください。 文化服装学院アパレルデザイン科を卒業後、メンズアパレルブランド「GRASS MEN’S」に入社しました。 洋服のパターン、ニット、小物雑貨など、メンズファッションデザインの原点を学びました。 その後ファッションの街、原宿を拠点としたマンションメーカーに勤務し、メンズのトータルデザイナーとして仕事をさせて頂きました。 デザイナーブランドが全盛期だった1980年代後半頃「イン&ヤン」に拠点を移し「インセンス」というブランドのトータルデザインを担当。 その最中、ネクタイの企画・製造を依頼していた永島通商との縁で90年、永島通商に入社。 大手アパレルのネクタイOEM に携わり経験を積んだ後、永島服飾に移籍し、2003年 フラッグシップブランド「Franco Spada(フランコスパダ)」を立ち上げました。 Q.「Franco Spada(フランコスパダ)」ブランド名の由来はなんですか? ブランド立ち上げ当時、”クラシコイタリアブーム”が全盛期でした。 クラシックなイタリアンの意味合いを持ち、イタリアの香りがあるもの、イタリア製のものが支持を集めていた時代でした。 時代背景に合わせた提案で、イタリア語で ”正義の剣”の意味を持つ『Franco Spada(フランコスパダ)』をブランド名にしました。 Q.デザインする時に、こだわりなど気を付けている事はありますか? 全体の雰囲気、空気感をまずイメージをします。 そして最初に色!そこからデザインにうつります。 デザインにはきちんとトレンドを入れつつ、トレンドカラーはあまり追いかけすぎないようにしています。 例えば、ブルーを提案するとしたらその中でもスパダらしいニュアンスのトーンで、 他のブランドとは違ってしっかりブランドのフィルターを通したカラーで落とし込む様にしています。 Q.ネクタイを選ぶ時の、自分ならではのポイントはありますか? ジャケットが無地だったら、柄物のネクタイ。 柄物のスーツだったら、無地のネクタイ。など対比のイメージでコーディネートする事が多いです。 実は自分自身のファッションは、アメリカントラディショナルが好きなんです。 特に、ニューヨークスタイルが好みです。 極めすぎず、少し外した感じが自分の流儀です。 例えば、ヴィンテージのGジャンに白のオックスBDシャツ、ベージュのチノパンに茶のコインローファー、ヴィンテージのプリントタイを合わせて、みたいな(笑) 持っているネクタイは、完全にネイビーばかりです。 無地のネイビーで、ジャガードシルク、ウール、ニットなど素材で遊ぶ感じが多いです。 ポイントとして言うのであれば、「ネイビーがあれば間違いない。ネイビーはオールマイティ!」です! Q. Franco Spada(フランコスパダ)を見てくださった方へ、メッセージをお願いします。 2003年から真摯にネクタイと向き合って物作りをしてきて思う事は、熱い思いを込めた商品は、顔に現れるし裏切らないという事です。 今までこのブランドを選んでお買い上げ下さったお客様には、こちらの思いが届いているんだなと感じています。 なので、これからも裏切る事なく、ますます他のブランドとは違うオリジナリティを追求して国産で企画、製造していこうと思います。 【木梨プロフィール】 好きな洋楽: Jazz (マイルス・デイヴィス ビル・エバンス)・カーティス・メイフィールド・アイズレー・ブラザーズ *クールジャズはニューヨークスタイルに通じるものがあり、自身のファッションにも影響している。 好きな日本人のアーティスト: 宇多田ヒカル 米津玄師 KING GNU *若い才能あるアーティストも好む